【2021年介護報酬改定】通所介護における個別機能訓練加算の算定条件を簡単に解説

2021年通所介護の機能訓練加算について介護

こんにちは、Physical Therapistのまっすです!

普段は介護施設やデイサービスの顧問、訪看ステーションなど様々な分野で働いています。

3年に一度の『介護報酬改定』が2021年4月に行われますね。

今回はその中から『通所介護・地域密着型通所介護』における『個別機能訓練加算』について算定条件を解説したいと思います。

2021年の介護報酬改定では、通所介護(デイサービス)の『個別機能訓練加算』の単位数の変更・区分の新設など算定条件が変更になりました。

現行の個別機能訓練加算と比較しながら、どのような変更が行われたかを解説します。

本記事の内容
  • 現行の個別機能訓練加算からの変更点
  • 個別機能訓練加算Ⅰの『イ』『ロ』の算定要件
  • 個別機能訓練加算Ⅱの算定要件
  • 今回の改定への対策
  • 個別機能訓練の人員配置による算定への影響

デイサービスの運営をしていくうえで『加算の取得』は非常に重要になっています。

加算の取得なく、経営の黒字化はほぼ不可能といえるでしょう。

個別機能訓練加算の算定条件を満たして、加算の取得を目指しましょう!

まっす
まっす
  • 普段は理学療法士として、デイサービスの顧問や訪問リハビリテーションなどに従事しており、医療・介護業界で働いて10年目!
  • ブログで介護業界に関する情報や『脳トレプリント』を作成して紹介しています(*^^*)
  • 個人に合った自主トレメニューなども作成していますので、興味のある方はぜひ相談してね!
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2021年介護報酬改定によって個別機能訓練加算は大きく変わる

介護士忙しい画像

今回の介護報酬改定で『通所介護』の分野で大きく変わったことの1つとして『個別機能訓練加算』があげられます。

ではどんな風に変わったのかをみていきましょう。

2021年介護報酬改定『個別機能訓練加算』の変更ポイント

現行の『個別機能訓練加算Ⅰ』と『個別機能訓練加算Ⅱ』が統合され、『個別機能訓練加算Ⅰ』のなかに『イ』『ロ』の2区分が作られた

②現行の『個別機能訓練加算Ⅰ』は常勤専従の機能訓練指導員を1名以上配置しないといけなかったが、『常勤』の条件がなくなり、非常勤の専従でも算定が可能

『個別機能訓練加算Ⅰ イ』は56単位/日、『個別機能訓練加算Ⅰ ロ』は85単位/日の算定となる

④『個別機能訓練加算Ⅱ』は20単位/月となり、加算Ⅰに上乗せして算定および『LIFE』へのデータ提出による加算算定という新しい算定基準に変更

大きな変更点は上記の4点になります。

特に大きいのは個別機能訓練加算(Ⅰ)の算定条件である、機能訓練指導員の配置が『常勤専従』ではなくなり『非常勤の専従』で可能となったことですね。

規模の小さい事業所では常勤専従の機能訓練指導員の配置はコスト面の負担も大きく、なかなか『個別機能訓練加算』の算定が難しい傾向にありましたが、非常勤でもOKとなればコスト面の負担も少なくなり、算定しやすくなりましたね。

その反面、現行の『個別機能訓練加算ⅠとⅡ』の2つを算定している事業所では『46単位/月』『56単位/月』合わせて102単位の算定ができていたものが、新設の『個別機能訓練加算Ⅰ ロ』では『85単位/日』しか算定できず、『−17単位/回』とかなり痛い減算となりました。

現行の個別機能訓練加算Ⅰでは機能訓練指導員の管理のもと介護職員が実施しても算定できましたが、新設された加算では『機能訓練指導員が直接指導』に変更になっているので、注意が必要です!

2021年介護報酬改定後の個別機能訓練加算の単位数

単位数
  • 個別機能訓練加算(Ⅰ) イ:56単位/日
  • 個別機能訓練加算(Ⅰ) ロ:85単位/日
  • 個別機能訓練加算(Ⅱ) :20単位/月

ここからか各加算の細かい算定要件をみていきます。

個別機能訓練加算(Ⅰ) イ、ロの算定要件等

機能訓練指導員の配置専従1名以上(配置時間の定めなし)
イに加えて専従1名以上(サービス提供時間を通じて配置)
※イは、運営基準上配置を求めている機能訓練指導員により満たすこととして差し支えない。 ※人員欠如減算・定員超過減算を算定している場合は、個別機能訓練加算を算定しない。
計画書の作成居宅訪問で把握したニーズと居宅での生活状況を参考に、多職種共同でアセスメントを行い、個別機能訓練計画を作成。
機能訓練項目利用者の心身の状況に応じて、身体機能及び生活機能の向上を目的とする機能訓練項目を柔軟に設定。訓練項目は複数種類準備し、その選択に当たっては利用者の生活意欲が増進されるよう利用者を援助する。
訓練の対象者5人程度以下の小集団又は個別  ※現行(Ⅱ)に準ずる
訓練の実施者機能訓練指導員が直接実施 (※介護職員等が訓練の補助を行うことは妨げない) 
※現行(Ⅱ)に準ずる
進捗状況の評価3ヶ月に1回以上実施し、利用者の居宅を訪問した上で、居宅での生活状況を確認するとともに、当該利用者又はその家族に対して個別機能訓練計画の進捗状況等を説明し、必要に応じて個別機能訓練計画の見直し等を行う。

個別機能訓練加算Ⅱの算定要件

個別機能訓練加算(Ⅰ)の算定要件に加えて、下記の要件を満たすこと。

  • 個別機能訓練計画書の内容を厚生労働省に提出し、フィードバックを受けていること『CHASE(今後はLIFE)へのデータ提出とフィードバックの活用』
  • 加算Ⅰに上乗せして算定
概要厚生労働省への情報の提出については、LIFE(科学的介護情報システム)を用いて行うこととする。
サービスの質の向上を図るため、LIFEへの提出情報及びフィードバック情報を活用し、利用者の状態に応じた個別機能訓練計画の作成(Plan)、計画に基づく個別機能訓練の実施(Do)、実施内容の評価(Check)、その評価結果を踏まえた計画の見直し・改善(Action)の一連のサイクル(PDCAサイクル)により、サービスの質の管理を行うこと。
提出された情報については、国民の健康の保持増進及びその有する能力の維持向上に資するため、適宜活用されるものである。

個別機能訓練加算ⅡにおけるLIFEへの提出について

今回の改定では『LIFE』を用いた利用者のADL状況等のデータを提出することによる加算の取得が多くみられますね。

では機能訓練加算(Ⅱ)におけるLIFEの活用についてみていきましょう。

LIFEへの情報提出頻度について

利用者ごとに下記(ア)~(ウ)までに定める月の翌月10日までに提出すること。 

(ア):新規に個別機能訓練計画の作成を行った月

(イ):個別機能訓練計画の変更を行った月

(ウ):(ア)又は(イ)のほか、少なくとも3ヶ月に1回

提出は毎月する必要はないですが、最低でも3ヶ月に一度の提出は必須です!

機能訓練の計画書も3ヶ月に一度は見直す必要があるので計画書さえしっかりと作成しいていれば心配ありませんね。

LIFEへの提出情報について

ア 「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養管理及び口腔管理の実施 に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示につい て」(令和3年3月 16 日老振発 0316 第3号、老老発 0316 第2号)別 紙様式3-3(個別機能訓練計画書)にある「評価日」、「職種」、「AD L」、「IADL」及び「起居動作」並びに別紙様式3にある「作成日」、 「前回作成日」、「初回作成日」、「障害高齢者の日常生活自立度又は認知 症高齢者の日常生活自立度」、「健康状態・経過(病名及び合併疾患・コ ントロール状態に限る。)」、「個別機能訓練の目標」及び「個別機能訓練 項目(プログラム内容、留意点、頻度及び時間に限る。)」の各項目に係 る情報をすべて提出すること。

 イ 提出情報は、以下の時点における情報とすること。

 ・ ⑴ア及びイに係る提出情報は、当該情報の作成又は変更時における 情報 ・ ⑴ウに係る提出情報は、前回提出時以降の情報

2021年の介護報酬改定に伴う個別機能訓練加算における対策

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現行の個別機能訓練加算を算定している場合、改定後に行いたい対策を紹介します。

現行の個別機能訓練加算Ⅰだけを算定している場合

現行は46単位/日の算定だが改定後(Ⅰ)イの算定でも56単位/日の算定ができ、+10単位になる。

さらに常勤専従の条件だったが、『常勤』でなくても算定可能となったため、機能訓練指導員の雇用がしやすくなりました。

しかし、現行(Ⅰ)では機能訓練指導員が直接指導行わなくてもよいが、改定後では機能訓練指導員が直接指導を行わないといけなくなるため注意が必要。

現行の個別機能訓練加算Ⅱだけを算定している場合

現行は56単位/日の算定ができ、改定後(Ⅰ)イの算定でも56単位/日で変化はありません。

そのため、現行の(Ⅱ)を算定している場合は大きな変化はありませんが、もし新設の個別機能訓練加算Ⅱを算定するならわずかにプラスになると考えられます。

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個別機能訓練加算(Ⅰ)イ、ロの人員配置について

リハ職の悩み

2021年3月16日に厚生労働省から個別機能訓練加算の人員配置について解釈通知が行われました。

個別機能訓練加算(I)イを算定する際の人員配置 

専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等を1名以上配置すること。

この場合において、例えば1週間のうち特定の曜日だけ 理学療法士等を配置している場合は、その曜日において理学療法士等から直接機能訓練の提供を受けた利用者のみが当該加算の算定対象となる。

ただし、この場合、当該加算を算定できる人員体制を確保している 曜日があらかじめ定められ、利用者や居宅介護支援事業者に周知され ている必要がある。

 なお、指定通所介護事業所の看護職員が当該加算に係る理学療法士等の職務に従事する場合には、当該職務の時間は、指定通所介護事業所における看護職員としての人員基準の算定に含めない。

新設された個別機能訓練加算(Ⅰ) イに関しては現行の個別機能訓練加算(Ⅱ)をそのまま移行したと考えていいですね。

ここで注意したいのが、週に6日以上営業しているが、機能訓練指導員が1人しかおらず、一週間のうち1日だけ機能訓練指導員がいない場合です。

人員配置をみれば、いない日は算定しなければいいという解釈ですが、自治体によっては機能訓練指導員がいない日があると利用者へサービスに差が出るということで指導を受ける場合があります。

そのため、営業日に継続的に機能訓練指導員を配置できないという場合には各自治体で確認することをおすすめします!

実際に私が所属していた自治体では週7日の営業であったため、どうしても1日だけ機能訓練指導員を配置できなかったことで、注意を受けました。。。

個別機能訓練加算(I)ロを算定する際の人員配置 

イの条件に加え、専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等を指定通所介護を行う時間帯を通じて1名以上配置すること

この場合において、例えば1週間のうち特定の曜日だけ、専ら機能訓練 を実施する理学療法士等を1名以上及び専ら機能訓練を実施する理学療法士等を指定通所介護を行う時間帯を通じて1名以上配置して いる場合は、その曜日において理学療法士等から直接訓練の提供を受 けた利用者のみが当該加算の算定対象となる。

ただし、この場合、当該加算を算定できる人員体制を確保している曜日はあらかじめ定められ、利用者や居宅介護支援事業者に周知されている必要がある。

なお、指定通所介護事業所の看護職員が当該加算に係る機能訓練指導員の職務に従事する場合には、当該職務の時間は、指定通所介護事業所における看護職員としての人員基準の算定に含めない。

個別機能訓練加算(Ⅰ) ロの算定には理学療法士等の機能訓練指導員が2人いる日にしか算定できないようですね

もし週6日の営業をしている事業所では、週5日は機能訓練指導員を2人配置できたとしても、1人しか配置できない曜日がある場合には算定条件から外れるということになりますね。

そう考えると週6日以上の営業をしている通所介護(デイサービス)では機能訓練指導員が2名だけでは個別機能訓練加算(Ⅰ) ロを毎日算定するのは困難であるといえるでしょう。

少なくとも3名以上必要と考えるとコスト的な負担も多くなることが予測されますね。。。

今後は個別機能訓練のサービスの質が求められる

リハビリ職がガッツポーズしている画像

2021年4月の改定で個別機能訓練Ⅰは機能訓練指導員が直接指導しないといけなくなり、さらに個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定するためにはLIFEへのデータ提出とフィードバックを受ける必要があります。

今まではただ単純に集団で体操をさせていただけ、パワリハをしていただけでは厳しいといえるでしょう。

しかし、常勤の条件が外れたことで小規模の事業所では機能訓練指導員の導入と加算の取得もしやすくなりました。

さらに、『ADL維持等加算』の要件もかなり緩和されたことで、リハビリ特化型デイサービス、特に3−4や4-5区分の短時間のデイサービスでは個別機能訓練加算の算定に加え、『ADL維持等加算』も同時に取得することをおすすめします。

もし不明な点がありましたら、 ContactもしくはTwitterのDMからの質問も随時受け付けておりますので、お気軽にどうぞ!

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