こんにちは、まっすです。
リハビリ業界、理学療法士の給料って安いと思いませんか?
国家資格を取得するために専門学校や大学で高い学費を支払い、厳しい実習を乗り越えてやっと理学療法士になれたのに給料が低い!
もっと給料が良い職業だと思っていた人も多いのではないでしょうか?私もその1人です。。。
- 1年目の年収よりも2、3年目の年収の方がいいのにもらえる手取り額は減るって知っていますか?
- 新卒の給料は他の職業に比べて高い傾向にあるのに10年後もほとんど年収がアップしていないなんてこともあります。。。
きっと理学療法士になって数年経過している人なら『本当に給料が上がらない!』と思っている人は多いでしょう。
ではなぜ年収が増えても手取り額が減るのか。
さらに理学療法士の給料は初任給からどの程度昇給していくのか。
この記事を最後まで読めばその理由を知ることができます。
本記事の内容
- 年収がアップしても手取り額が減る理由
- 理学療法士の初任給が高い理由とは
- 理学療法士の昇給額が少ないのはなぜ
この3点を知っておくことは非常に重要です。
なぜならあなたがもし『給料を上げたい』『今後の人生が不安』『結婚してもやっていけるのか』など悩んだ際にやるべき行動が決まってくるからです。
ぜひ、この記事を最後まで読んで理学療法士の手取り額や昇給額を知って今後の行動に活かして下さい!
理学療法士の年収や手取り額はどのくらい?

理学療法士の平均年収は平均年齢32.9歳で約408.5万円(参照:厚生労働省令和元年賃金構造基本統計調査)です。
これは残業代やボーナスを含み、男女別では男性417万円、女性が398.9万円となっています。
実際に働いている方は男女差なんてないと思うかもしれませんが、男性の管理職が多かったり、女性は結婚や出産後に働く時間が減ったりするなどの影響で年収に差がでています。
この金額は給与所得者全体の平均年収436万円(平均年齢46歳)より低くなっています。
平均年齢も理学療法士の方が低いため、比較しにくい部分もありますが理学療法士は全産業の平均年収より低いことは間違いありません!
年代別の理学療法士の年収グラフ

理学療法士の手取り額はいくら?

理学療法士の手取り額は約18〜24万円になります。特に30代までの理学療法士ではこの金額のセラピストがほとんどでしょう。
理学療法士は30代までのセラピストが多いため、他の産業の20、30代と比べるとこの手取り額はけっして低い金額ではありません。
理学療法士は30代前半までは他の産業に比べ給料が高い傾向にあるが、昇給額の低さから30代後半からは他の産業に比べ少ない傾向に!
20、30代では同年代の人と比べ給料は良い!
しかしその後は他産業の同年代にどんどん追い抜かれていきます!
この20、30代の間にどう過ごすかが今後の給料に関わってきます。
もし『給料を上げたい』『将来が不安』と感じる方は給料を上げる方法を検討しましょう。
手取り額とは何?

あなたは手取り額って言葉の意味を正確に理解していますか?
正しい定義をおさらいしてみましょう。
総支給(額面)とは基本給と交通費や時間外手当、資格手当などの各種手当てで構成されています。
一方で手取りとは自分が実際に受け取ることのできる金額のことです。実際に受け取ることのできる金額は所得税や住民税、社会保険料などを引いた額になります。
病院や施設から支給される給料内訳の例
給料の基本。手当などは含まない。ボーナスの計算で使われることが多く、ボーナス1.5ヶ月とは基本給✕1.5ヶ月となる場合がほとんど。
病院が決めた所定の労働時間を超えて働いた場合に支払われる。法定労働時間を超えて働いた場合には通常賃金の25%割増した金額が支給される。
あなたが持っている資格に対しての手当。PTの資格手当がつくことが多い。
主任や課長など管理職の役職に対して支給される手当。
通勤にかかる費用を補助するために支給される手当。
結婚している方や子供がいる方で扶養する人がいる場合に支給される。 支給されない病院も多い。
住宅費を補助してくれる手当。 支給されない場合も多い
毎年の昇給などは『基本給』が増えていくことがほとんどです。
基本給が増えることで月々の給料が増えることはもちろん、ボーナスにも影響します。
ボーナスの支給は基本給✕〇〇ヶ月で計算されることが多いです。
理学療法士の給料を上げるためには基本給の昇給と役職手当の支給が中心になります。
もしあなたが働いている職場で『今後の給料』が気になる場合はこの2点を確認するようにしましょう!
就職して3年目の手取り額が1番低い?
理学療法士に限らず、学生から就職して働くと3年目の手取り額が1番低いって知っていましたか?
私も毎年昇給するんだからどんどん手取りの額もふえていくよね!と思っていましたが、3年目が1番低かったです。
その理由とは1年目は住民税が引かれない場合がほとんどだからです!
新卒から理学療法士として働く1年目の場合、前年の年収が100万円以下の場合は住民税が引かれません。
そのため、手取り額が1年目が2年目に比べて多くなるんです!
住民税の計算は前年の1月~12月までの所得で計算されるため、前年の年収が100万円以下ではかかりません。
しかし、学生時代にアルバイトをしており、前年に100万円以上の所得がある場合には住民税がかかる場合があります。
2年目から住民税がかかることが分かりましたが、なぜ3年目が1番手取り額が低いのか。
1年目の住民税の計算は4月~12月の計算になりますが、3年目では1月~12月までの所得での計算になります。
さらに、1年目の夏のボーナスは入職したてのため、かなり低い額になりますが、2年目以降は満額支給されます。
その結果、年間の所得が1年目にくらべ2年目で多くなり3年目に引かれる住民税が高く、手取り額も少なくなります。。。
給料から控除されるお金
健康保険に加入するための費用。加入している保険組合によって金額は変動する
原則40歳以上64歳以上の人は健康保険料と合わせて支払う必要がある。加入している保険組合によって金額は変動する。
厚生年金に加入するために必要。会社員の場合は国民年金ではなく厚生年金に加入するのが一般的。その他にも私学の大学病院などでは私学共済保険というものもある。 保険料は収入によって異なり、会社と職員が半分ずつ負担する。
雇用保険に加入するための費用。雇用保険に一定期間加入すれば失業時に手当を受け取ることができる。 保険料は会社の事業内容によって決まります。
所得にかかる税金。毎月の給料から概算支払いをして年末調整で清算・還付される。所得の額が多いほど税率が高くなります。
1月1日時点で住んでいる都道府県、市区町村に支払う税金。前年の1月〜12月までの所得によって金額が変動します。
実際に働いてみるまではこんなにたくさん控除されるお金があるなんて知らない人も多いですね。
私も病院時代の月給は30万円でしたが、手取り額は23万円程度でした。。。
手取り額で30万ほしいなら総額は約40万円が必要となります!
他の医療職との年収比較

他の医療・介護系の職種に比べ理学療法士の年収はどの程度なんでしょうか。
医療・介護職の平均年収比較
1,161.1万円
543.6万円
479.9万円
473.5万円
410.9万円
408.5万円
402.0万円
(ケアマネジャー)
385.4万円
363.9万円
340.0万円
医療職の中では年収は下になりますね。
医師や薬剤師はもちろん、看護師、臨床検査技師はすべての給与所得者の平均である436万円を上回っていますが、理学療法士は低くなっています。
国家資格ではなく都道府県資格の准看護師より少し給料がいいくらいです。
悲しいですが、これが理学療法士の年収の現実。。。
もしあなたが年収を上げたいと思うなら何かしらの行動を起こす必要があるといえます!
理学療法士の初任給はいくらもらえる?

私の経験から理学療法士の初任給は20〜30万円程度の場合が多いです。
他の職業の大卒初任給が20万円前後であるため、理学療法士の初任給は高い傾向にあります。
- 理学療法士の初任給が高いのは新人PTでもベテランPTでも稼げるお金が一緒である。
- 理由は医療保険・介護保険では経験年数に関係なく請求できる金額は一緒であるため!
- その反面ベテランになっても稼げる額が少なく、昇給しにくいデメリットも。。。
理学療法士は初任給は高いが、その後の昇給は低い。。。
そのため、給料や待遇のアップを求めて3~5年程度で転職する人が多いのが現状。
年収をUPしたいならやるべきことは3つ
ここまでの話で理学療法士は初任給は高いがが年収が上がりにくいことは分かりましたね。
では年収を上げるためにやるべきことを紹介します!
給料を上げたいPTがやるべきこと
- 出世する
- 会社の起業
- 他の会社への転職や他職種に転職する
理学療法士が給料を上げたいならこの3つのどれかをする必要があります。
それぞれどういった特徴があるのか解説していきますね。
出世をする
年に一度の基本給の昇給を期待しても1,000〜5,000円程度しか昇給しないため大幅な給料アップは難しい。
そのため、さきほど給料の内訳でも紹介した役職手当のアップが給料を上げる手段としては一般的です。
役職手当は病院では副主任~課長までさまざまで病院によって手当の額は違いますが、5,000~50,000円程度が多い。
ボーナスを計算する際には基本給のみの額で計算することが多いため、役職手当がついたとしてもボーナスの額は役職についていない職員と変わらない場合が多い。
役職者の専用のボーナス査定表が存在する場合もあるので確認しておくとベスト!
役職手当だけでは大幅な給料アップは見込めません。
もし年収700万~1,000万円ほど稼ぎたいなら病院や施設の事務長や理事、大学の教授になるなどが必要になります。
年収600万円程度なら訪問看護ステーションなどに転職すれば十分可能です!
訪問看護ステーションではインセンティブ(訪問件数による歩合制)制度を取り入れているところが多く、頑張れば頑張るほど給料が上げやすい。
会社の起業
理学療法士は開業券がないため、理学療法士として開業することができません。
そのため、看護師さんと協力して訪問看護ステーションを立ち上げて訪問看護からのリハビリを実施しているセラピストが多くいます。
訪問看護ステーションは看護師による訪問を基本としているため、リハ職ばかりが訪問するステーションの存在が問題視されることがよくあります。
何度も法律が変更になった経緯もあり、今後さらに規制がされる可能性も少なからずあります。
また、リハビリ特化型のデイサービスを経営することで起業する人もいます。
2019年4月から要介護・要支援の認定を受けている高齢者に対する維持期・生活期のリハビリテーションは医療保険から介護保険へ完全移行となりました。
その結果、介護保険でのリハビリを受けたいと思う人が多くなり、需要が高まっています。
他の病院・施設への転職や他職種に転職する
私が1番おすすめするのは給料や待遇の良い病院や施設への転職です。
その理由は私自身が『転職によって年収やキャリアアップ』をしたからです。
転職をする際には『転職サイト』を利用するのがおすすめ!
自分の希望に合った給料や待遇を探しやすく、条件面の交渉なども行ってくれる。
あなたの働いている職場が給料も良く、やりがいのある職場なら転職なんてする必要はありません!
しかし、『給料を上げたい』『今の給料じゃ将来が不安』『キャリアアップしたい』などといった思いがあるなら転職を検討してみてもいいかもしれません!
理学療法士で年収800万円以上は難しいです。。。
正直、大学教授か法人の理事や事務長クラスまで出世しないと無理です。そんな人は一握りでしょう。
それならば他職種に転職するのも1つの手段です。
理学療法士にオススメの転職エージェント
とりあえず、この3つがリハ職の転職では必須の転職エージェントになります!3社とも大手なので安心!
1つだけでなく2つ登録しておくと、職場の数も増えてより転職活動はスムーズになります
結論:理学療法士は昇給額が低く、給料が上がりにくい職業である。

結論をいうと理学療法士として働いて1年目より3年目の方が手取り額が低くなります。
その要因は税金や社会保険料による影響と理学療法士の昇給額の低さが原因となっています。
もしあなたが現在の給料に不満があったり、『昇給額が低い』『この給料では将来が不安』と感じるなら今回提案した『転職』『起業』を考えてみましょう!